みぐくるみたまじんじゃ
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祭神は
美具久留御魂大神(大国主命の荒御魂神)
左殿に
天水分神(あめのみくまりのかみ)・
弥都波迺売命(みずはのめのみこと)
右殿に
国水分神(くにのみくまりのかみ)・
須勢理比売命(すせりひめのみこと)
左右殿に同じ水分神を祀る建水分神社を上水分社、当社を下水分社とも称する。
(建水分神社は須勢理比売命が瀬織津姫神に替わります。)
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不思議な取り合わせの配祀です。
須勢理比売命は
大国主の妻の一人ですが、他は水に関係する神々。
当社は
下水分社とも称されるそうですし、周りは川も流れますし 溜池だらけ。
本来は
水分神を主祭神とするのではと思いながら参拝したのですが
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社伝によれば、
崇神天皇10年この地にしばしば大蛇が出没し、天皇自ら視察して
「これは
大国主命の
荒御魂によるものである」として
大国主命を祀らせたのに始まるという。
崇神天皇62年、丹波国氷上郡の
氷香戸辺が神懸かりして宣託した本社の祭神の由来の一説に
山河之水泳御魂(やまがわのみくくるみたま)
静挂甘美御神(しずかかるうましみかみ)。
とあり
美具久留御魂神社の名の由来と共に 水神としてのイメージが付加されている。
大国主は天孫降臨で天津神に国土を献上したことから「国譲りの神」と呼ばれる国津神のトップ。
国造りの神、農業神、商業神、医療神、武神から 縁結びの神まで多くの性格を持つが
水神のイメージは 本社が初めて。
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また
大国主(大物主)を
蛇とする話は記紀にも記される有名な神話ですが、
これを想起させるのは、神話の舞台である三輪の大神神社以外では 本社が初めてです。
で、以下の写真を撮影して 不思議なことに気が付いた。
注連縄柱の向こうに見えるのは「二上山」。
神殿は東向きで真っ直ぐ「二上山」を向いています。
その方向は おそらく奈良県桜井市 大神神社の三輪山。
大神神社に本殿は無いが、参道、拝殿は三輪山の西側。つまり・・・向かい合っていませんか。
大神神社は大国主神が自らの和魂を大物主神として祀るため建立したとの由来がありまして…
三輪神話には出雲のイメージが全く無いのですが 本社とセットにすると繋がりますなあ。
大神神社との関連をググったら同じような事を指定されている方がいらしゃいました。
本神社の”本殿→拝殿→鳥居→御旅所→二上山の方向は、ドンピシャで「三輪山」を指示している”
との事です。大神神社の大鳥居、拝殿もこの直線に乗りそうです。
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下拝殿
上拝殿
本殿
本殿、左殿
鳥居
境内には石碑が非常に多い。
巨大な獅子頭、正体不明
キャラクター:神社には祭神という、千年を超える歴史と神話体系を持つ最強のキャラクターが
既に存在するのに そこに挑戦するデザイナーの度胸は凄いと感心。
同じくデザインで飯を食ってきた私だが その度胸は無い。