愛されている姫神
姫神の出自
姫神の中央デビュー
姫神転生
姫神合体
姫神探訪・壱
姫神探訪・弐


姫神転生



奈良県 天河大弁財天社 鳥居の扁額
弁財天は仏教の”天部”ですが現在は 市杵島姫命を祀る神社

中央デビューを果たした市杵嶋姫(宗像神)ですが分社数8500社(主祭神とする神社530社)
と言われるほど広く祀られるには  民衆の支持が必要となります。

市杵嶋姫弁財天 (弁才天)と習合する事で民衆の支持を得ます。
弁財天とは古代ヒンドゥー教の神々が密教に取り入れられ仏の守護神に落ちぶれた”天部”と呼ばれる神々の一柱です。帝釈天や四天王(持国天増長天広目天多聞天)が有名ですね。
要は仏教で一番下っ端の神さんです。


弁財天、オールヌードの姿も見かけます。

では何故 精々寺院の門番役くらいの下っ端が単独で祀られるほど信仰を集めたのでしょう。
理由の一つに”女性だから”があるように思えます。
仏教は完全に男性世界です。
古くは女人禁制も当たり前でしたし 如来部・菩薩部・明王といった上部の神は全てが男性です。

一方日本の神道は最高神 天照大神が女性ですし 宗像神自体も筑前、宗像氏の主神。
記紀が書かれた当時は3代女性天皇の統治下でしたし、卑弥呼の例もあります。
仏教が入ってくるまでは、結構平等な世界だったようにも思えます。
神武政権前は母権制社会だったって話もありますしね。

天部のオリジナルのヒンドゥー教の神話も女神が活躍します。
シヴァ神を諌め人類を守るのは何時も女神パールバティですし、最強神は女神カーリー
そのせいで 天部には僅かに女神が含まれます。

先ず 吉祥天、ヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の妃ラクシュミーです。
一時は貴族に人気があったのですが、登場が速すぎ日本の神との習合タイミングを失います。

弁財天、創造の神ブラフマーの妻サラスヴァティー
市杵嶋姫と習合する事で民衆の支持を得 キャラの被る吉祥天の地位を奪い取ります。
七福神は吉祥天から弁財天にチェンジされます。

他にも 荼枳尼天、ヒンドゥー教の女鬼で天部とするのは日本オリジナル。稲荷神と習合します。
鬼子母神、夜叉ハーリティー等 女性系の天部は、神道の女神信仰を受け継ぎ、
あるいは、信仰の対象を奪われた女性達の神として
本体の仏教とは少しズレた独自の信仰対象として広く支持されていきます。
 
まあ この様な説は聞いた事ありませんが

inserted by FC2 system